このたび、2017年刊「作文宮城65号」の特別編として、『あの日の子どもたち』第2集を発刊することができました。震災の経験を引き継ぐことは、今に生きる私たちの使命です。宮城県連合小学校教育研究会国語研究部会は、子供たちの作品をつなぐことで、その一役を担うことができると考えます。
2011年3月11日、東日本大震災が発生。その年の作文宮城には震災について書かれた作品が数多く寄せられました。それをまとめ、入選、選外を問わず2012年10月に作文宮城60号特別編『あの日の子どもたち~東日本大震災記録集~』を発刊しました。作品数は327点。県内外から注目され、第2版を発行、5千部を印刷しました。この間、多くの読者を得て、実際に授業などで広く活用していただいております。
さて、あれから5年が過ぎ、小学校時代に震災を経験した児童は、中学生・高校生になりました。5年の間に、震災の復興に触れた作品が応募されてきておりましたが、年々その数も少なくなってきました。編纂にあたり、5年間の震災関連の作品をまとめました。作文宮城60号の作品とともに、その後の県入選作品を掲載しました。さらに、入選した皆さんから、感想をいただき掲載しました。これらの作品には、一年ごと復旧から復興へ歩んだことが書かれています。宮城の子供たちが、震災とどう向き合い、何を学び、考え、復興に向けて行動していったかを読むことができるのが大きな特徴です。
3・11東日本大震災を経験し、書かずにはいられない子供たちがいました。『あの日の子どもたち』は、この中から生まれました。「子供たちが現実を写す適当なことばを見つけ、苦労しながら自分なりの表現に整えていく過程こそ、大変重要なものと考えます。考えては書き、書いては考える、言葉とあれこれ格闘する中で、自分の考えがはっきりしていく。自分自身と向き合い、問い直し、見つめ直す作業を辛抱強く繰り返すことが、ことばの力をつむぎ、未来を拓く教育になるものでありましょう。」との私たち宮城県連合小学校教育研究会国語研究部会の思いは、第2集につながりました。
東日本大震災の記録として、10年後、第3集を発刊する希望を抱きながら、第2集もまた、多くの読者を得て、実際に授業などで広く活用されることを願ってやみません。 |

本文448ページ
掲載数280作品
B5判
(変形判240×182)
1,800円
(税込み/送料別)


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